阿寺渓谷

紅葉の季節です。早速紅葉を見ようと出かけた先は、「阿寺渓谷」。
昔一度行きましたが、今回もあいも変わらずなんとも綺麗でしたよ。…天気は雨でしたが。
水が真っ青に澄み渡り、木々の匂いが満ちた良い空間でした。
さて、この阿寺渓谷ですが、数年前までは水力発電所を作ろうという計画があったそうです。といっても、分流の一部を使用し、更に治水を兼ねたものでもあったわけですが、当然根強い反対運動にあい計画は中止。自然を守るという使命は果たせたわけですが、反対派の人たちが言っていたように発電所が出来たら実際阿寺の景観が変わることはその計画上からしてなかったそうです。とは言え、これも専門家と呼ばれる人間の内の一人の話ですので、見方をかえればそれとは間逆の意見もでましょう。とはいえ、結局の所原発2基分の電力は火力が担っている現状と言うわけですね。多分こういった土地と同じ思想で物を語るなら、風力だって無理でしょうし太陽光も場所を選びますね。結局の所、自然エネルギーを呼ばれる循環している力を利用するにも自らが代償を背負う覚悟さえないのであれば矢張り人間、簡単な方に流れるのが世の常です。未来に風景を残したい。それは素晴らしい決意であり、私の思う所でもありますが、何より未来に世界を残す事も考えねばなりません。
この土地の場合もで、他の場所の場合でも、結局どっちが悪いわけでもありません。見方の問題一つで、最終結論は相容れないほどに変わってしまういい例といえるでしょう。が、そこで止まりでは代替としてどのようにしていこうかという議論の無い世界ほど情けないものはありません。何々できっと賄えるでしょう、という意見は果てし無く無責任であります。が、無知故にそこで止まるしかない私のような一般人は、結局の所身近な所からでも何かを考える必要があると思います。
美しい景観も、美しい空気も、美しい水も、そして世界さえも未来に存在させる為に。
欲張りでしょうが、ね。