トヨタ最後のスポーツ

ニュースを見ていて、驚いた。MR−Sの生産が07年の7月で終了すると言うではないか。時代の終わりとは言え、なかなか悲しいものである。
スポーツカーといった趣味の車はドンドン姿を消し、ただ合理性を追求する車が増えた。まぁ、それらの車にいい点は沢山あるし、デザインにしてもそれはそれでいいのだが、私の夢は矢張りスポーツカーだった。
子供の頃に見たナイトライダーに憧れた。ルパンの乗っていたベンツには惚れ惚れした。マイアミヴァイスでは、フェラーリに憧れた。刑事ナッシュ・ブリッジスではプリムスのバラクーダに憧れたし、バニシングポイントではダッジのチャレンジャーに憧れた。ムスタングにも憧れたし、キャノンボールトランザムは痺れたものだ。
昔のカッコよさを取り戻しつつあるアメ車と異なり、日本車は趣味を徹底的に排除して、合理的に理論的に車を作っている。今日本車で乗りたいと思うのは、ソアラ(現レクサスSC)位だろうか。それでも、心から乗りたいと思う程ではない。ワクワク感がないのである。今の車は素晴らしいし、完成度はとても高い。緻密で正確、頑丈で運転し易い。更に環境にも優しい。それなのに、何故過去の車にこれほど憧れるのだろう。
コルベットは相変わらずカッコイイし、新生ダッジのチャレンジャーも中々趣味の入った車だ。そう、矢張り形に憧れるのだ。機能ではない。ワクワクする外見に惹かれるんだと思う。
とは言え、今の時代そんな楽しみは中々に困難である。そして、多分私が最終的に買うであろうものは、維持費や環境を考えるなら日本車なのかもしれないが、それでも憧れは捨てられぬ。